DMマーケティング

完全手書きと手書き風ロボット代筆/その違いやメリット・デメリットを解説

手書きの文章は、印刷活字よりも読み手の心に誠実な印象を与えやすいと言われており、DMの宛名を手書きにすることで開封率は上がり、封入物に手書きの文章を取り入れることでより効果的に商品やサービスを訴求できると考えられています。
最近では、完全手書きによる人的負荷を軽減するための手書き風ロボットも精度が上がっており、本記事では、完全手書きと手書き風ロボットの活用を比較検するため、それぞれのメリット・デメリットを解説していきます。

手書きの効用とは

商品やサービスを広告展開するときに、広告ポスターや販促チラシ、テレビCMなどのキャッチコピーが手書きで書かれているのを見かけることも多いかと思います。
広告の世界では、手書き文字の親しみやすさや伝えたいことを印象付けるために、あえて手書き文字を活用しているのです。
特に、相手の心に訴えかけたいとき、強いメッセージを伝えたいとき、感傷的な雰囲気を伝えたいとき、個性的な表現で感情を揺さぶりたいとき、家庭的な温もり感などを訴求したいときなどに手書き文字を多用しているようです。

応用脳科学コンソーシアムの「アナログ価値研究会」(NTTデータ経営研究所、千葉工業大学知能メディア工学科山崎研究室、東京大学大学院総合文化研究科酒井研究室、他民間企業4社で構成)の実証実験において、「手書き」を活用したコミュニケーションについて、「タイプされた文字」と比較したところ、読み手側に「思いが込められている」という印象を与えられることが判明しています。
つまり、手書き文字を活用してメッセージを伝えることは、相手にその内容が伝わりやすくなることが実験結果からも実証されているのです。

完全手書きDMのメリット・デメリット

手書きするメリット

親しみやすさをアピールできる

現在では、手書きで文字を書く機会も減りましたが、家族や友人からのバースデイカードなどのメッセージ、年賀状などの手書き文字を見るとやはり親しみを感じます。
手書き文字によって書き手の気持ちがより伝わり、印刷や印字と違ってより親しみ感が増しているのです。

思いが伝わる

手間のかかる手書きのメッセージですが、相手からすれば「わざわざ時間をかけて手書きしてくれた」という感謝の気持ちや特別感を感じてもらえる効果があります。
逆に、印刷活字は事務的な印象でメッセージに特別感や個性は感じられません。
そのため、企業が発送するDMにおいても手書きを活用することで、商品やサービスに込めている思いをより感じ取ってもらうことができるでしょう。

誠実な印象が伝わる

感謝の気持ちを伝えたいときに、人は手書きで書くことが常です。お世話になったときなどのお礼状がその最たるものです。
気持ちは言葉で簡単に表現できますが、そこをあえて手書きの礼状にすることで、より強く思いが伝わり、誠実な人、礼儀正しい人という印象が残ります。

手書き文字でDMをお送りすることは、仮に手書きの挨拶状を添えるだけでも、顧客に良い印象を与え、その結果反応率もアップする可能性が高くなるでしょう。

手書きするデメリット

人的負担が多い

完全手書きは、パソコンで文字入力するよりも時間が掛かります。大量に発送するDMの場合、手書きすることによって膨大な作業時間が必要になりますし、人的負担も増大します。

誤字脱字による作業効率の悪化

人の手による完全手書きの場合、誤字・脱字が起きやすいため、書き間違いがあれば最初から書き直す必要がありますし、その分作業効率が悪化し、余計時間も掛かるのです。但し、誤字脱字は、ある意味完全手書きの証明とも受け取れますので、敢えて誤字脱字による書き直しや修正をしないという考え方もあります。

手書き風ロボット代筆のメリット・デメリット

手書き風ロボット代筆とは、人が書いた文字をAI学習したロボットが代筆するというもので、手書き文字風でDMを大量生産したいときなどに活用されています。
人の手による手書き文字は、同じ文字を書いても多少の形の違いや、筆圧による微妙な文字の変化がありますが、手書き風ロボットはそれらも学習して再現できます。
つまり、手書き風ロボット代筆なら、担当者の筆跡でもプロの書道家の手書きでも自由に選んで書くことが可能なのです。

手書き風のロボット代筆のメリット

ロボットは疲れを知らず、大量作成できる

人間が手書きする場合、最初のうちは丁寧に書けますが、何枚も何枚も書いていくうちに手も疲れ、集中力が途切れてしまうことで徐々に仕上がりの精度も落ちていく傾向があります。
その点ロボットは、人間のように疲れることはなく同じクオリティで何枚も何枚も書き続けることができるので、DMでの大量発送にも適しています。

紙面を汚さず、短時間で書き上げていく

人が手書きする場合、特に縦書きの場合は文字のインクが乾くまで待ってから書いていかなければなりません。インクが生乾きですと、書いている手の側面で文字が擦れてしまうことがあるからです。
しかし、ロボットの場合は、紙との接触面はペン先だけのため汚れる心配がない分、早く書き上げることができます。

手書き風のロボット代筆のデメリット

完全手書きではないことがわかる

前段でも説明した様に、ロボットによる代筆は、人と違って疲れることなく同じクオリティで何枚も書き続けられますが、逆に言えば、そのことが完全手書きでは無いことの証になってしまいます。ぱっと見ではわからないかも知れませんが、よく見ると文字に揺らぎがないことや、同じ文字の字体が全く一緒のため、受け取り手に手書きでないことを気づかれてしまう可能性があります。

マイナスイメージに繋がりかねない

ロボット代筆はあくまで「手書き風」であり、どんなに手書きっぽく寄せても、それが手書きでないことはわかる人にはわかってしまいます。
デジタル化が進行している今の時代だからこそ、人々の心にはアナログなものが刺さるのであって、読み手が気づいた際に「偽りの手書き」と捉えられ、むしろマイナスイメージを与えてしまう恐れがあります。

まとめ

今回は、手書き文字を活用するメリットやデメリットをお伝えしてきました。
DMの活用は、顧客に自社の商品やサービスを訴求する手法として有効ですが、手書きの文章をDMに活用するとその効果がさらに高まることもお判り頂けたかと思います。
また、それを踏まえて手書き風ロボット代筆のメリット・デメリットや、完全手書き文字との違いについても解説いたしました。
「完全手書き」と「手書き風ロボット代筆」それぞれのメリット・デメリットを把握して頂き、ぜひ貴社のDM戦略に手書き効果をお役立て下さい。

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