個人情報保護法により個人の氏名・住所が載った顧客リストの収集が難しい中、新規客へアプローチできるDMツールとして、宛名のいらない郵便局のポスティングサービス「タウンメール(配達地域指定郵便物)」が人気を集めています。
今回は、タウンメールのメリットと利用方法などについて解説していきます。
タウンメール(配達地域指定郵便物)とは?
一般的に郵便物は宛名となる名前や住所が必要ですが、タウンメールは宛名不要で配達を希望するエリアさえ指定すれば、該当エリアのすべての家に郵便物を届けられる日本郵便による配達サービスです。
タウンメール5つのメリット
メリット1:宛名リストが無くてもDMを送れる
タウンメール最大のメリットは、個人の氏名・住所が載った宛名リストが無くてもDMを送れることです。
顧客の宛名や住所などの個人情報が不要なので、個人情報保護法に抵触する恐れもありません。
さらに、今まで新聞広告や新聞折込チラシで効果が得られなかった層や、新聞を取っていない層にもアプローチが可能となっており新規顧客の開拓に最適です。
メリット2:配達精度が高い
先述した通りタウンメールは郵便配達員が投函してくれるため、ポスティング禁止のビルやマンション、マンションの集合ポストなど入館セキュリティ厳しい場所でもDM送付が可能です。
宛名不要で個人にDMを届ける方法は、タウンメールの他にポスティングサービスや折り込みチラシなどがあります。
しかし、ポスティングサービスはアルバイトや従業員が1軒1軒手配りでポスト投函するため「セキュリティの高いマンションに入れず投函できなかった」「複数枚のチラシをポスト投函してしまいクレームになった」といったケースが起こり得ます。
また折り込みチラシは新聞を取っていない方の元には届きにくく、全国紙は50.7%の方しか新聞を取っていないため全家庭にチラシを届けるのが難しいと言われています。
一方タウンメールは
- 郵便局員が配達するため、民間のポスティング業者では入れないセキュリティの高いマンションにも配達可能
- 新聞を取っていない方にも届けることができるため、折り込みチラシに比べ到達率が高い
といったメリットがあります。
メリット3:配達地域を細かく指定できる
タウンメールは、宛名リストが無くても町丁目単位で配達地域を指定することが出来るため確度の高い地域に送ることが可能です。
画像引用元:ジャパンメール-タウンメール・タウンプラスとは?
例えば
- 子ども塾を開業したので子どもの多い地域にDMを送りたい場合
→小学校近隣のファミリー層が住むマンションがある地域を指定 - 駅前に飲食店をオープンしたのでクーポンDMを送りたい場合
→駅から徒歩5分圏内の戸建やマンションが多い地域を指定
など、送り先ターゲットの居住区を細かく指定し送ることができます。
拠点となる住所から半径500m~8kmまで、指定の半径内にある町丁目を無料でリスト化してくれるDM発送代行業者もありますので活用してみるのも良いでしょう。
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メリット4:ターゲットを絞り込める
タウンメールは、宛名リストが無くても指定地域にDMを送ることが可能ですが、さらに国勢調査の結果から作成されたGISマップ(地理情報システム)を用いて確度の高い層が住む地域を割り出しDM送付することができるので、ターゲットを絞り込むことができます。
GISマップで絞り込める項目
性別
男・女・男女
年齢階層
5歳刻みの21段階
未既婚
未婚、既婚
家族構成
1人世帯・2人世帯・3人世帯・4人世帯・5人世帯・6人世帯・7人以上の世帯・6歳未満の子がいる世帯
18歳未満の子がいる世帯・65歳以上の方がいる世帯・夫婦と子供の世帯・ひとり親と子供の世帯
核家族世帯・親族世帯・3世代世帯・高齢単身世帯・高齢夫婦世帯
住宅別世帯
一戸建て住宅・共同住宅・共同住宅(1~2階建)共同住宅(3~5階建)・共同住宅(6~10階建)
共同住宅(11階建以上)・持ち家・公営・公団・公社の借家・民営借家・給与住宅
推計年収データ
200万未満・200~300万未満・300~400万未満
400~500万未満・500~700万未満・700~1000万未満
1000~1500万未満・1500万以上
※GISマップによるセグメント依頼は5,000通以上からとなっており、GISマップによるセグメントが出来ない地域もあります。また、あくまで「狙っているターゲット層が比較的多く住むだろう地域」を教えてくれるサービスなので指定したターゲットにピンポイントに配達してくれるわけではありませんのでご注意下さい。
メリット5:料金が安い
DMの費用には、デザインや印刷代、封入や宛名印字等の準備作業費など様々な項目がありますが、そのうち最も高いのは送料となっています。タウンメールは、一般的にDMに使われるハガキや封書の一通あたりの送料を半額以下に抑えることができます。
定型ハガキ | 定型封書 | タウンメール | |
---|---|---|---|
一通あたりの送料 | 63円 | 84円(25g以内) ~94円(50g以内) |
29円(25g以内) 42円(50g以内) 56円(100g以内) |
ただしタウンメールは、指定した地域の配達可能な全世帯を対象に送付するため配達数を自由に設定することは出来ません。一通あたりの送料が割安でも、指定地域(町丁別)の選択数によっては総世帯数が多く、総費用が高くなるケースもありますので注意が必要です。
コストを抑えてDM発送をしたい場合は、無料で相談できるDM発送代行業者に事前に問い合わせると良いでしょう。
タウンメールはこんな方におすすめ!
タウンメールは、宛名リスト(顧客の氏名や住所)を持っていない方でも新規客を開拓できる大変便利なサービスです。特に以下のような方にオススメですので、当てはまる方は是非活用してみると良いでしょう。
- 新規客にアプローチしたい人
- 顧客の宛名リスト(住所・氏名)を持っていない人
- 特定の地域に絞り込みDM送付したい人
- DMの送付にかかるコストを抑えたい人
タウンメールの利用方法と配達までの流れ
1:配送地域を絞り込む
配送したいエリアを管轄する配達局から「町丁別配達可能件数表」を取り寄せ、配達指定エリアを決定します。
しかし、郵便局でタウンメールについて相談することは可能ですが、郵便局で依頼できるのはあくまでも配送だけとなっているため、「ターゲット指定」や「地域指定」は自社で行う必要があります。
配送地域の指定方法が分からない方や準備に時間が裂けない場合は、DM発送代行業者に依頼すると最適な配送地域を提案してくれたり、その後の「配布先地区ごとの封入物のまとめ作業」や「申請」などの雑務を一括で代行してくれるのでおすすめです。
タウンメール代行サービスを実施しているDM発送代行業者はこちら>
2:DMを印刷する
DMを印刷する際は、宛名記載を省略する代わりに以下の表記が必要です。
- 表面に「配達地域指定」と表記。
- 「料金別納郵便」「料金後納郵便」「料金計器別納郵便」のいずれかを表記。※支払い方法により異なる
3:区分し「配達郵便局」に持ち込む
刷り上がった印刷物を区分し「配達郵便局」(集配郵便局)に持ち込みます。この際、事前申請は必要ありません。
画像引用元:バルク区分・バルク作業とは
区分方法は以下の通りです。
- 郵便物を郵便区番号ごとにまとめて区分結束します。
- 郵便番号・町丁目・通数・配達余裕日数を記載した紙札を挟みます。
- 差出郵便局ごとに分けて段ボールに詰めます。
区分作業などの発送に関わる作業は非常に煩雑ですので、DM発送代行業者を利用してもいいかもしれません。
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4:配達
タウンメールの送達日数は、普通郵便物配達日数(2日)+3日程度です。
5日程度余裕を持って印刷物を用意するようにしましょう。
タウンメールの大まかな利用方法と流れは以上です。
不明点は近隣の郵便局窓口に問い合せるか、DM発送代行業者に相談してみると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はタウンメールの概要とそのメリット、利用方法などについてご紹介しました。
タウンメールは、宛名リストが無くてもDMを送れるだけでなく、配達地域を細かく指定できるため新規客開拓において大変有効なツールです。
さらに細かく配送地域を指定したい場合には、町丁目だけでなくマンション指定も可能なタウンプラスもあります。
タウンプラスはタウンメール同様、宛名不要でDMを送れる日本郵政による配達サービスとなっていますので検討してみることをオススメします。
タウンプラスについては以下の記事で詳しくご紹介していますので、参考にしてみてください。