画像参照元:日本郵便 クリックポスト
クリックポストとは
2014年6月16日、日本郵便は「クリックポスト」という新しい輸送サービスを導入しました。サービス開始当初の送料は198円(税込)でしたが、2022年7月に値下げがあり、現在は全国一律185円(税込)となっています。
クリックポストの最大寸法は、縦34cm、横25 cm、厚さ3 cmです。A4用の角2封筒の寸法は、縦332mm、横240mmなので、これがサイズの目安になります。ちなみに重さは1kgまで。
画像参照元:日本郵便 クリックポスト
郵便約款によると、クリックポストは郵便物ではなく、専用ホームページで事前割引を適用した「ゆうパケット」として扱われます。従って、現金や信書(特定の受取人に対し送信者の意思を伝達し、または事実を通達する文書)を送ることはできませんのでご注意下さい。
クリックポストの概要
クリックポストを利用するためには、ヤフーアカウントまたはAmazonアカウントの登録が必要です。送料の決済はクレジットカードで行われますが、一部利用できないデビットカードブランドがあります。
サービス開始当初は、小型・軽量なものを送るのに適したヤフオクの配送オプションとして開設されましたが、2019年3月12日からは、Amazonのアカウント登録をしているユーザーも利用できるようになりました。
専用サイトは、Windows 8/10、Mac(MacOS X10.10以降)のOSに対応。モバイル端末ではiOS(iOS 9以上)、Android 5.0以上に対応しています(2022.10現在)。
ただし、スマートフォンでは、ポップアップが表示されない、文字化けしてラベルが正しく印刷されない、などの問題が発生する可能性があります。
画像参照元:日本郵便 クリックポスト
クリックポストの利用方法
事前登録と宛名ラベル印刷
クリックポストを利用するためには、専用のウェブサイトから登録する必要があります。
専用サイトでは、受取人の氏名や住所などを入力し、送料をオンラインで支払うことができます。
入力後、PDFのラベルを専用サイトからダウンロードし、プリントアウトして荷物の外側に貼り付けます。印刷は白黒でも構いません。
ラベルはA4サイズの用紙に印刷することをお勧めします。それ以外の用紙に印刷された場合は、ラベルのサイズが大きくなったり小さくなったりします。その場合、郵便局が追跡バーコードや二次元コードを正確に読み取れなくなる可能性があるため、ラベルのサイズを変更することは許可されていません。万が一、誤入力があった場合は、手書きで修正することはできません。申し込みをやり直す必要があります。
宛名ラベルの印刷は、ご自宅のプリンターでも、オンラインプリントサービスでも可能です。宛名ラベルには、追跡用のバーコードまたは2次元コードが記載されており、これを読み取ることで追跡サービスにアクセスすることができます。さらに、マイページにて、過去6カ月間の出荷履歴を閲覧することができます。
画像参照元:日本郵便 クリックポスト
なお、ラベルの使用期限は、サイトでの決済が完了した翌日から通算7日間です。ユーザーの発送申し込みが有効期限を過ぎた場合、再度発送申し込みをする必要があります。実際の決済タイミングは集配所での受付時に行われるため、クリックポストを実際に発送しない限り、送料は請求されません。ラベルの印刷をしただけで送料が決済されることはありませんので安心ですね。
なお、着払いや数量割引など、クリックポストに設定できるオプションはありません。
投かんの方法について
クリックポストの発送場所としては、窓口と郵便ポストの両方が認められています。いずれの場合も、郵便局が提供する追跡機能を使って郵便物を追跡することができます。
また、クリックポストはお届け先の郵便受けに配達されますが、万一お届け先の郵便受けに入らない場合は配達を行う郵便局へ持ち戻りとなり、その際不在配達通知書が差し入れられます。
なお、届け先を郵便局留もしくは郵便私書箱宛とすることもできますが、速達や配達日時の指定はできません。
配達日数について
公式ホームページによると、「離島など一部の配達地域を除き、おおむね差出日の翌日から翌々日に届ける」としている」とあります。
レターパックプラスなどとは異なり、速達は適用されず、ゆうメールと同様の荷物扱いとなります。荷物は一般郵便物よりも配達期間が長くなるのが通常です。これは、輸送手段が陸路と海路のみで、空路での配送が行われないためです。特に、遠方への配送には時間がかかります。離島への配送は船便のため、悪天候の際はさらに時間がかかる場合があります。
一方、一般郵便物の配達とは異なり、個人宅への配達は通常、土曜、日曜、祝日にも行われます。ただし間に休日がある場合はこの限りではありません。2021年10月から普通郵便・ゆうメールの配達時間が最大1日延長されるため、曜日や配達地域によっては普通郵便・ゆうメールより早く到着する場合があります。
多くの場合、日本郵便のホームページの 「配達日数を確認する」に記載されている「ゆうパケット」の日数に、さらに1日追加でかかります。この日数は集配引き受けから配達先までの日数であり、集配局でない郵便局や、集配局のポストでない市内のポストに投かんした場合は、さらに遅れが生じます。過去には、配達完了通知が最寄りの配達局から持ち出されたときに入力されることもありましたが、現在はほとんどの場合、投函された直後に追跡ステータスが更新されています。
補償について
クリックポストは、紛失・破損の場合、郵送料のみ返金されます。また、賠償を請求する場合は、送料を支払ったことを証明する必要があります。なお、荷物の破損や紛失の場合でも、内容物自体の補償はありませんのでご注意下さい。
まとめ
フリマアプリやオークションでの商品発送が頻繁に行われるようになった今、クリックポストは小型の荷物を簡単に安く送ることができるので、使い方次第では大変便利なサービスであるといえるでしょう。送料が高いためダイレクトメールの様な大量発送には不向きですが、自宅でラベルを印刷できる点や、わざわざ郵便局へ行かずとも街中の郵便ポストへ投函できること、そして最大の魅力は追跡サービスがあるという点です。送った荷物の配送状況を確認することができるので、送った側だけでなく受取手にも安心感があり、商品授受の余計なトラブルを未然に防ぐ効果があります。
但し、クリックポストを利用するにはネット上での事前登録が必要なので、初めて利用する際やネットに不慣れな方にとっては、そもそもクリックポストの利用環境を整えるためのハードルが高いと感じる方もいるでしょう。
従って、クリックポストの利用がより広まるためには、事前の登録方法をさらに簡略化することが今後の課題ではないでしょうか。